#53. クリップマイク考

 

今回はマイクセッティングについて一考。

ライブ現場に於いてはドラム類のマイクセッティングに画像のようなクリップタイプのホルダーが主流になっています。

スタンドがないことで足元がスッキリしますし、打面との距離・角度が固定しやすく、セッティング時間も短縮出来るということでPAエンジニアには大きなメリットかと思います。

 

しかし、ドラムという楽器側から見るとメリットばかりではありません。

フープに挟んで固定することでドラム本来の鳴りを著しく損ないます。

その上、質量の大きいマイクをセットする訳ですから言うまでもありませんよね。

ドラムのマウントに工夫を凝らしてもこれでは台無しです。

 

レコーディング現場ではほとんど使用されていないことからも、サウンド面のデメリットは周知の事実のはず。

ステージの狭いライブハウス等では致し方ないかと思いますが、サウンドを重視するなら極力スタンドで立てて欲しいものです。